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”食”から健康へ導く 『無添加生活』
知識

発酵食品を生み出す5つの微生物

発酵食品
・無添加食品を選んでいると毎日の献立に悩む。
・もっと”食”を楽しみたい
・身体に良い食事の方法は?
・発酵食品が良いとは聞くけどなぜ良いのかな。
詳しく知りたい
こめ子
こめ子
こんにちは!こめ子です。

できる限り無添加のものを選び、快適な食生活を送っています。

大急ぎで買い物をし即席で夕食作りをしていた頃は、原材料まで気にせず、添加物の入った手軽な食品を手にしていました。

多忙な日々で不調に陥り、”食生活を見直して健康な身体を取り戻す” ために、無添加の食品を選ぶように。

体調がみるみる変わった当時、無添加食品選びと同時に始めていたことが、発酵調味料作りです。

”お料理自体は好きだけど、何が大変かというと毎日の献立を考えること” ・・・そんな負担も軽減できるのが発酵調味料でした。

下味に使ったり調理に使ったり、これまでの調味料を発酵調味料に変えただけで『こんなに簡単に、こんなに美味しく仕上がるなんて』と、驚きと感動で満たされた記憶はつい最近のことのように蘇ります。

腸内環境を整える ”発酵食の良さ” は広く知れ渡っていますよね!

ですが、そもそも「発酵」とは何なのか。その魅力について深く知っていますか?

この記事を読んでいただくことで、より発酵食の魅力にせまっていただけると思います。

「発酵」とは、微生物がもたらすギフト。
微生物が食品に作用することで、 ”有利な結果をもたらすもの” です。

発酵・・・匂いや味を向上させ栄養分を増加させる
腐敗・・・食品品質を悪化させ、有害なものにする

日本の和食文化を支える発酵のちからは、私たちの食生活にとても密な存在なのです。

発酵で活躍する微生物たちについて知ろう

麹菌

米や大豆を煮たり蒸したりしたときに繁殖する糸状菌。これはカビの一種で、湿度の高い東アジアや東南アジアにしか生息していません。

日本の麹菌は「コウジカビ」と言い、日本の「国菌」にも認定されています。

麹菌

発酵の過程で、糖分やアミノ酸をつくり出すため、麹菌でできた発酵食品には独特の「甘み」「旨味」が生まれます。

また素材をやわらかくしたりと、食感をの変化も楽しませてくれます。

麹菌は、味噌、醤油、みりん、米酢、甘酒、日本酒、焼酎、漬物など、和食に欠かせない発酵食品の多くに用いられています。

酵母菌

ブドウ糖をアルコールと炭酸ガスに分解する分微生物。

野菜や果物の表面、空気中や土壌中など、自然界のあらゆるところに生息しています。

酵母菌

アルコールを生成することから各種お酒の醸造に利用されます。

また、パン作りにも酵母菌(=イースト)は欠かせません。

酵母菌の働きによってできた二酸化炭素が加熱により膨張するため、パンはふっくらと仕上がるのです。

そして主にアルコールによってパン独特の香りが作り出されます。

酵母にもさまざまな種類があり、用途によって使い分けられます。

ビール酵母、ワイン酵母、清酒、味噌、醤油、かつお節、納豆、塩辛、漬物など、多くの発酵食品の発酵工程で酵母が作用しています。

乳酸菌

ブドウ糖や乳糖を分解して乳酸を主に作り出す細菌です。

この乳酸菌は人間の腸内にも、自然界のあらゆる場所にも存在しています。

ビフィズス菌、ヤクルト菌、コッカス菌など、100種類以上が知られています。

乳酸菌

どんな糖をどんな乳酸菌が分解するかによってできる発酵食品が変わります。

ヨーグルトやチーズなどの乳製品はもちろん、野菜の漬物や味噌、醬油などにも乳酸菌は欠かせません。

納豆菌

自然界に存在する枯草菌(こうそきん)の一種。

稲わら、枯れ草、落ち葉などに存在し、とくに稲わらに生息している枯草菌を納豆菌と呼びます。

納豆菌

加熱した大豆に加えて発酵させると、タンパク質を分解し、アミノ酸やビタミンを生成し、糸をひく納豆になります。

日本の納豆では糸をひくのですが、東南アジアには糸を引かない納豆が見られます。

これは塩辛納豆といわれ、納豆菌ではなく、麹菌と塩水で発酵させたものです。

酢酸菌

アルコールを酢酸に変える微生物。

空気中に浮遊していたり、梅やぶどうなどの果実や、柿やりんごの皮、花やハチミツなどに存在しています。

酢酸菌

酢は、蒸した米に麹を入れてアルコール発酵をさせて”もろみ”を作ります。

そこに酢酸菌を入れて酢酸発酵させることによって作ります。

どんな原料を使ってお酒を作り酢酸発酵させるかによって、出来上がる酢の種類が変わります。

原料がの場合は米酢

りんごの場合はりんご酢

ぶどう果汁の場合はぶどう酢(ワインビネガー)になります。

発酵食品の健康への作用

メリットとデメリット

「発酵食品は身体に良い」とよく言われていますが、実際にはどういった健康効果があるのかを見ていきましょう。

以下では、”菌” と呼ばれる微生物たちそれぞれが、どのように私たちの身体に作用してくれるのかをまとめました。

各微生物による身体への作用
麹菌 麹菌が生み出す酵素の力によって、食べ物の中のでんぷんやたんぱく質が分解され、体内での消化・吸収が効率よくできるようになります。

また、酵素によって生み出されるオリゴ糖をエサに腸内の善玉菌が活性化し、腸内環境が良くなったりします。

さらに、麹菌は豊富なビタミンやミネラルなどの栄養素をつくり、疲労回復や美容促進にも関係しているといわれています。

酵母菌 食べ物に含まれる糖をアルコールと炭酸ガスに分解する酵母のはたらきで、糖が体内に吸収されるのを抑制します。

また、酵母には食物繊維が多く含まれており、腸のはたらきを活発にして消化を助けます。

さらに腸内の免疫機能に作用し免疫力を高める ”βグルカン” という成分が含まれていることで、免疫力の向上も期待できます。

乳酸菌 体に良いはたらきをすることで知られる ”善玉菌”。乳酸菌はその善玉菌の代表格。

腸内で大腸菌など悪玉菌の増殖や定着を防いで、腸内環境を整えてくれます。そして、腸内の細菌のバランスを保ち、便秘の改善やコレステロール値の低下、免疫力を高めるはたらきがあるといわれています。

納豆菌 胃酸に負けることなく生きたまま腸内にたどり着き、もともといる善玉菌を活性化させ、悪玉菌を抑制して腸内環境を改善してくれます。

また、大豆に納豆菌を加えて発酵させる過程で ”ナットウキナーゼ” というたんぱく質分解酵素を生成しますが、ナットウキナーゼは血栓を溶かし血液をサラサラにするはたらきがあります。

さらに納豆菌は、骨の形成促進に深く関わる ”ビタミンK2” を多く生み出します。

酢酸菌 腸内にある免疫スイッチを刺激して活性化させ、花粉症やアレルギー症状を抑えるはたらきがあるといわれています。

ここまで見ると、微生物による発酵の恵みは食品の元々の食材にはない美味しさを生み出し、身体にとっても、いいことづくめのようですね。

『すっごく体にも良いので発酵生活をはじめましょう!!』と言いたいところではありますが、食べ物全てにも物事にもデメリットは存在します。

残念ながら、発酵食品にもデメリットが存在します。

どういったデメリットがあるのかは、別の記事で詳しく解説しています。

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自分の健康は自分で守る

「セルフメディケーション」といった言葉を知っていますか?

自分自身の健康に責任を持ち、軽度な体の不調は自分で手当することです。

また、自分の体を大切にすることで、心身共に健やかな毎日を送ることができます。

不調を感じてすぐに病院や薬に頼るのではなく、病気になる前の予防医学もとても大切だと考えています。

無添加生活と発酵食を積極的に食べる生活を始めて以来、予防医学の大切さをより身に染みて感じることができました。

そして、このようなかたちで取り組めていることも、今、そしてこれからの自信にもつながっていくのだと思います。

日々の食事、毎日の積み重ねが大きな病気の予防になることでしょう。

 参考書籍:
・「発酵」のことが一冊で丸ごとわかる  齋藤 勝裕
・不調知らずの体になる ここからはじめる発酵食  栗生 隆子

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